【トレーニング効果が現れやすい筋肉は？】

筋繊維には、大雑把に分けると収縮速度の早い「速筋線維」と持久力の高い「遅筋線維」という二つのタイプがあります。各部位の筋肉は、この割合によって特性も変わってきます。

二つのタイプのうちトレーニングによって太くなるのは、主に速筋線維。このとこは、筋力トレーニング前後で筋線維がどのくらい太くなったかを調べた研究からも実証されています。大腿四頭筋の場合、トレーニング前は速筋線維と遅筋線維の断面積の割合が1.2対1ぐらいだったのが、3ヶ月間のトレーニング後は1.6対1になったという報告もあります。

ただ、ヒトの体の中で速筋線維が極端に多い筋肉というのはありません。逆にふくらはぎの奥にあるヒラメ筋や腹筋など、遅筋線維の割合が多い筋肉は、トレーニング効果が現れにくい筋肉であると言えると思います。

そのほかの筋肉のほとんどは、速筋線維と遅筋線維の割合がほぼ50対50。大胸筋や上腕二頭筋など、自分の目で確認しやすくて大きい筋肉は、総体的に言えばトレーニング効果は現れやすいと思います。しかし、生まれつき遅筋線維優位の人は、一般的に割合を持つ人に比べて筋肉が太くなりにくいかもしれません。

男性に関しては、成長期にホルモンの影響を受けて太くなりやすい筋肉があります。たとえば、僧帽筋から肩や上腕に欠けての筋肉。このあたりは男性の体型を特徴づける筋肉です。逆に言えば、女性にとってはきわめて効果が出にくい部位ということになりますね。

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